虚構と虚飾の世界~その1
2010 / 10 / 16 ( Sat ) アシスタントの1日は、どの世界でも大概そうであるように掃除から始まる。
遅くとも7時頃までには出勤し、作業テーブルはもちろん、床からトイレまで全て手で雑巾を使ってピカピカに磨く。 大先生の信頼を得た古株アシスタントになると、上階にある先生のご自宅のお掃除も。 掃除が終わると1日の仕事チェックをし、大先生から仕事の割り振りを言い渡される。 スタジオの体制は、大先生、若先生(大先生のお嬢さん)、アシスタント3名の総勢5名。 仕事は大先生の料理教室補助、スタジオ撮影補助、テレビ番組の出演準備&補助、レシピ開発、CMプランニング…等々。 新入りがまず担当するのはスタジオでの仕事。 撮影の場合、どんな撮影なのか企画書に目を通して事前に食器やクロス類の準備をしておく。 大先生は江戸時代から続く料理家の三代目なので、所有する食器の数はかなりのもの。 中にはかなり貴重なお皿で大先生しか触れない物もあったりしたけれど、膨大な数のお皿の中から料理に合うコレっていう物を探し出すこの作業、 このお皿はここ、って定位置をまだ覚えきれていない新人にはかなりの労力なんだけど、あたしは結構好きだった。 先生から一発OKが出た時は結構嬉しかったな。 レシピを考えるのも、スタジオでは新人の仕事。大先生の料理教室には、親子三代に渡って通い続けている生徒さんもいて、以前取り上げたものとかぶらないようにするのは相当な労力なのだ。 最初はあたしなんかが考えたレシピでいいの?って思ったのだけど、お教室のアシスタントをしながら生徒さん達と触れ合ううち、 生徒さんたちは料理を学びに来ていると言うよりは、大先生という『有名な先生』の所で『お料理を習っている』っていう事の方が大事なんだって事に気づいた… 内容はどうでもいいって事ね… レシピと言えば、その頃の大先生は、当時は麹町にあったテレビ局の昼の長寿帯番組の料理監修をしていた。 かつてのココアしかり寒天しかり、その番組で扱われると爆発的にブームになる事もあったので、各食材メーカーの方々が取り上げてもらおうと毎日のように何かしら売り込みに来ていた。 メーカーの人も色々効用を語るのだけど、あたしたちはそれをさらに調べあげ、テレビ的にウケそうな内容になるように作り上げる。 テレビ局の担当の人から、次はコレを使いたいんですって言われる事もある。 当時はインターネットなんか無いから、食材辞典何冊も積み上げて徹底的に調べ上げ、ちょっとでも面白そうな内容があれば大げさに強調し、レシピに仕上げていく。 先に商品ありきで、効用は後からこじつける。 ブームってのは作られるモノなんだね…。 つづく スポンサーサイト
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--そだ!--
ブームは作られる。 外食産業もいっしょ。
by: おとうさん * 2010/10/18 20:18 * URL [ 編集] | page top↑
--続き!続き!--
早く先が読みたーい。 大先生って私は勝手にタコ八郎みたいな顔の人を思い描いてるんだけどー。 姐さんって、某夢の国にいた事もあるんだよね? 人生経験豊富な25歳だわねん(クス) --No title--
>おとうさん 何でもそうなのよね。 それに踊らされてることに気付くかどうか。 >めっぴー お帰り~♪ 大先生・・・女だよ(笑) |
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